[演習内容]

本学部では実践力を重視し,入学から卒業まで継続的に演習系科目が組み込まれています.
本研究室において,各学年で履修する演習系科目および,科目のねらいや学習内容は以下の通りです.

1年生 2年生 3年生 4年生
ソフトウェア演習A(前期)
 アルゴリズム作成
 UNIX基礎
ソフトウェア演習C(前期)
 オブジェクト指向言語
システム演習I(前期)
 センサ応用
 画像処理
・ゼミ(通年)
 文献調査
 プレゼンテーション
ソフトウェア演習B(後期)
 C言語文法
ソフトウェア演習D(後期)
 WEBシステム作成
システム演習II(後期)
 研究テーマ調査
 卒研見習い
・卒業研究・制作(通年)
 卒業論文
 学会発表
基礎教養入門(前期)
 問題分析
 多様な価値観の理解
キャリアデザインI(前期)
 問題分析
 ICTの活用
キャリアデザインII(前期)
 問題分析
 キャリア学習

学の世界入門(後期)
 プレゼンテーション
 問題発見・解決
プロジェクト演習I(後期)
 資料作成
 問題発見・解決
プロジェクト演習II(後期)
 進行管理
 問題発見・解決

研究室ごとで実施される科目


プロジェクト演習(1年後期, 2年後期, 3年後期)

プロジェクト演習は,各研究室にて,同じ進度で演習を行いますが,テーマや実施形態は研究室によって異なります.

プロジェクト演習は,1〜3年生の学年混成グループ(各学年2名程度)を形成し,グループで決めたテーマについて, 半年という期間をかけて問題発見・問題解決法の提案までを行う,他大学にない,全く新しい,縦割りのグループ演習です. 本演習は,社会で必要とされる,縦割り社会における実践力(コミュニケーションスキル,問題発見・解決能力)の向上を目的としています.

基本的に,学生主体の進行となるため,自主性や協調性が要求されます. そのため,グループ内で全ての議論を行い,指定された期日までに一定のレベルの報告ができるようにする過程を重要視しています.

本演習では,課題解決のための提案書の作成とそのプレゼンテーションを課題として掲げています. 問題分析の理論を学び,根拠のある説得性の高い提案を目指します.

本学部では,実際に研究計画の予算を獲得できるPBL(Project Based Learning)という研修制度が ありますので,優秀な研究計画には,何十万円もの予算が付く可能性もありますよ.

ソフトウェア演習A〜D(1年前期〜2年後期)

ソフトウェア演習A〜Dは,学部全体を2クラスに分けて行います.

学習内容は,

といった基礎的な内容になります.

メディアシステム演習I(3年前期)

システム演習I, IIは,研究室ごとに内容が異なります.内容は,卒業研究に直結するような実践的なものになります.最後の1か月は,ゼミ配属を行い,卒業研究のための調査を行います.

過去に行った内容は下記の通りですが,必要に応じて内容を変えて実施します.演習で行うグラフィックスプログラミング,センサの知識は,研究で何かを実現(表現)するための道具として非常に有用な道具になります.

[加速度・角速度センサの特性と分析]
実際に加速度・角速度センサを使用し,センサから得られるデータの特性について学びます.

加速度センサ・角速度センサの原理について調べ,実際に動かして得られるデータを観察します.
  • どのようなときに値が変化するか
  • どのようなときに特徴的な値が出るか
  • センサを傾けることで何が起こるか
このような情報からセンサの特性を体験的に学びます.

そして,データの分析方法について理解を深めるため,処理内容をC#により実装します.

[学部内向け]
課題セット(Windows版, C#, VisualStudio2013)

[3次元立体の操作]
3次元立体をマウス操作で拡大・縮小・回転させるプログラムを作成します.これには「行列」計算が必要となります.


サンプルプログラム(Windows版, zip圧縮, 370KB)

[使い方]
bunny.zipを展開後,bunny.exeをダブルクリックでプログラムを起動します.

マウスの左ボタンの上下左右で回転します.右ボタンを押しながら上下に動かすと拡大・縮小します.速度をつけてマウスを動かしながら左ボタンを離すと慣性がつきます.

ウサギのデータは,The Stanford 3D Scanning Repositoryのものを使わせて頂いています.

[学部内向け]
課題セット(データ入り)(Windows版, C言語, VisualStudio2005)
ライブラリ(glut, Windows版)

[医用画像処理の初歩]
医用画像処理の初歩として,MIP(Maximum Intensity Projection)画像を作成します. そのために,ボリュームデータの読み書きや,バイナリデータの扱いを学びます.

ここでは,難しい数学は不要です.アルゴリズムを形にしましょう.


[学部内向け]
対象データとビューワ(Windows版, zip圧縮, 20MB)
課題セット(Windows版, C言語, VisualStudio2008)

[空間内の移動]
カメラ(視点)をマウス操作で動かすことにより,空間内をウォークスルーできるプログラムを作成します.
任意の方向にカメラを向けたり,壁で跳ね返りをするには,「ベクトル」計算が必要となります.


サンプルプログラム(Windows版, zip圧縮, 181KB)

[使い方]
walk.zipを展開後,walk.exeをダブルクリックでプログラムを起動します.

マウスの前後で前進後退,左右で左右旋回,中ボタン(ホイール)でジャンプします.前進後退は,速度をつけてボタンを離すと慣性がつきます.
walk_bullet.exeでは右クリックで弾が撃てます.

[学部内向け]
課題セット(Windows版, VisualStudio6)

[おまけ]
UNIXで作成した(コンソールベースの)OpenGLのプログラムはメニュー等の機能が弱く,他人に使ってもらおうと思うと,使いにくいことがよくあります. 以下のサンプルを使えば,最小限の変更でWindowsのメニュー等が使えるようになります.

ただし,マウスのクリックやドラッグ等の簡素なものにしか対応していませんのであしからず.

[使い方]
OpenGL2Win32.zipを展開後,GL4Win.dswをダブルクリックでプロジェクトを立ち上げます.あとはコンパイル・実行すれば,立方体を表示するプログラムが起動します.

使うときには,README.txtを読み,自分のOpenGLのプログラムを変更してください.

Win32API化サンプル(zip圧縮, 15.4KB)

メディアシステム演習II(3年後期)

卒業研究見習いとして,卒業研究生や大学院生の下につき,研究テーマについての調査を行います.

上記の調査を行い,徹底的な発表練習を行うことで,研究分野における基礎知識とプレゼンテーション能力の獲得を目指します.

そして,

テーマは与えられるものではなく,自分で見つけるものです

そのために,

といったことを徹底的に追求しますし,それができるように指導しています.

多くの発表をこなすことで,4年生,大学院生と,年数を重ねるごとに考える力・発表能力は飛躍的に向上します. これらの能力は,どの分野に行っても通用する万能の能力です.



Koichi MATSUDA / matsuda@iwate-pu.ac.jp