[ 形状入力・操作 ] |
変身立体とは,別方向から見ると全く別の形に見える立体である. 本研究では,変身立体を作成し,かつ,立体を設置するフィールドにおいて,どの位置からどのように見えるかを設計可能なシステムを提案する. 提案システムでは,
(a)入力断面1 | (b)入力断面2 |
(c)視点1 | (d)視点2 |
(e)別視点 |
変身立体とは,別方向から見ると全く別の形に見える立体である. 本研究では,マウスによる対話型インタフェースを基本とした,複数の部品から構成される変身立体の作成システムを提案する. 提案システムでは,各視点から見える断面形状を手書き入力するだけで,立体を自動生成することができる.
(a)入力断面1 | (b)入力断面2 |
(c)視点1;3Dプリンタでモデルを出力 | (d)視点2;3Dプリンタでモデルを出力 |
(e)鏡に映すと;3Dプリンタでモデルを出力 |
不可能立体とは,構造的に矛盾があるにも関わらず,立体として存在しているように見える立体である. 本研究では,マウスによる対話型インタフェースを基本とした不可能立体の作成システムを提案する. 提案システムでは,
本システムでは,以下の作業を全てリアルタイムで行うことが可能である.
(a)4本の柱 | (b)4本の柱(不可能立体) |
(c)4本の柱 種明かし | |
図1 作例(図をクリックで拡大図) |
(a)L字の柱 | (b)L字の柱(不可能立体) |
(c)L字の柱 種明かし | |
図2 作例(図をクリックで拡大図) |
(a)展開図 | (b)印刷・切り取り |
(c)実物作成 | |
図3 展開図出力による作品 |
モデリングが複雑な形状のひとつとして結び目を持つ形状が挙げられる.結び目を持つ形 状は構造が入り組んでおり,自己遮蔽が多くなっている(図1).そのため,既存のモデリングソ フトを用いた場合には多くの視点変更を行いながらの作業を必要とする. さらに,結び目のうち,帯は表裏の情報が加わるため,より複雑な作業が必要となる.
図1 ネクタイ構造の入力 |
本研究では,二次元的な操作のみによって帯の構造入力を可能にする抽象化モデルの提案を行う. 抽象化モデルは折り返し点や端点に相当するピンと帯本体に相当するアームの二つからなる(図2). 帯における折り返し点や端点の位置は,帯の結び目を作成する上で重要な役割を担っている. よって,折り返し点や端点に相当するピンを移動可能にし,形状の編集を行えるようにした. また,帯本体に相当するアームはピンの移動に付随して伸縮する.
図2 抽象化モデル |
帯の構造入力のために,帯を作るときの動作を基に,以下の4つの機能を実装した. これらの単純な操作の繰り返しによって,自己交差をもつ帯形状の構造を入力することができる(図4).
図3 作成機能 |
図4 作例例 |
現在の3次元物体のモデリング作業は3面図などを利用したものが多い。3面図によるモ デリングは数値的に正確なモデリングが可能であるが、自由曲面の制御を行なう際に は多数の制御点を移動させて変形させる必要がある。しかし、扱いに慣れない初心者 にとってこのような作業手順で自由曲面を制御するのは困難である。よって、現在の モデリングツールを利用して初心者がモデリング作業を行なうためには時間をかけて 使い方を学習する必要がある。そこで、本研究では重ね描きを用いたペンベースによ る自由曲面制御法を提案した。
ペンによるスケッチでは、濃さや形を形成する過程において重ね描きを行うが、そ のプロセスを曲面生成に適用し、凹凸の大きさを重ね描いた回数によって制御する(図1〜4)。 提案手法では、紙にスケッチするような感覚での曲面形状の入力を可能にするため、 曲面形状の入力にはペンタブレットを用いる。また、曲面の変形にはバネモデルを利 用している。一般的なパラメトリック曲面と違い、トポロジの変化に強く、大局的に 滑らかな曲面を生成することができる。そして、ペンのストロークに対応した質点を 移動させることで変形操作を実現する(図5)。
図1 盛り上げ曲線 | 図2 曲面の盛り上げ | 図3 曲線の重ね描き | 図4 修正指示情報 |
図5 元の形状 | 図6 Ducks-Bunny | 図7 Flogger-Bunny |
図8 システム概観 | 図9 光造形による実物化 |