[ 伝統舞踊のデジタル化 ]

先行指示による踊り初級者のための習得支援法

近年、伝統舞踊の教え手の高齢化や少子化により教え手・引継ぎ手がともに不足しており、 無形の伝統文化の保護が求められている。本研究ではモーションキャプチャシステムを 用いた、伝統舞踊の保護、および習得支援を行えるようなコンテンツの研究・提案を目的 としている。

伝統舞踊の独習には、手本の映像を繰り返し見ることによる方法があるが、一方向からの 映像のみでは理解しづらい部分がある。そこで、習得者が、より容易に習得できるように、 映像に手を加え、手足の動きの未来位置の情報を表示する。これを先行指示表示として、 以下に提案手法を示す。

手の先行指示表示を球にした例を示す。球と球の間の距離によって、時間単位の移動の 程度、すなわち、速度を表現している。球の先行指示表示によって速度表現が可能となる。

球表示(1) 球表示(2) 球表示(3)
球による手の未来位置表現

手の動きを、帯状の先行指示表示で表現した例を示す。速度は判りづらいが動きを線とし てとらえることにより、直感的に動きを把握できる。

線表示(1) 線表示(2) 線表示(3)
線による手の未来位置表現

    [論文・発表等]
  1. 石川飛鳥, 松田浩一, 亀田昌志, 土井章男, "先行指示による踊り初級者のための習得支援手法", 情報処理学会グラフィックスとCAD研究会, CG-110-1, pp. 1-6, 2003.2.
  2. 花邑裕斗,石川飛鳥,松田浩一, "先行指示による踊り初心者のための手足の動作習得支援", 平成15年度電気関係学会東北支部連合大会, 2H-03, pp. 283, 2003.8.
  3. 花邑裕斗, 松田浩一, 海賀考明, 長瀬一男, "視覚的補助による踊り初級者のための足の運び教示法", 第66回情報処理学会全国大会, 6N-9, 2004.3.


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