[ 福祉・教育支援 ] |
本研究では、イメージ語と色の結び付きに注目し、イメージ語とモティーフを入力する と自動的に適切とされる配色パターンおよび色の配置を提示する手法について提案す る。提案手法では、色の組合せ・色をどこに配置するかの組合せ問題について、 (1)適切な色の組合せを角度配色法により選択・提示、 (2)美術における経験則の実装により目立つ色を配置、することにより解決を図っている。
日本色研によるPCCSは、色相・明度・彩度の3属性により色を決定するが、光の三原色 に黄色を加えて心理四原色として色相環を構成し、補色の関係を、物理補色ではなく、 心理補色となるように配置している。このカラーシステムを立体的に表現したものが PCCS色立体であり、上方から見た色相の輪がPCCS色相環である。色相関の色には1〜24の 番号が付けられている。
PCCS色立体 | PCCS色相環 |
PCCS色相環を用い、使用する色の色相環における角度差によって配色を決定する手法を 角度配色法と呼ぶ。角度配色法では、調和のとれた配色が得られるとされる角度が提案 されている。下記に3色時の角度配色パターンを示す。
3色配色の分類 |
イメージ語と色相の関係は、文献をもとに約250種の言葉についてデータベース化してある。 その一部を下記に示す。
イメージ語 | 色相No. |
かわいい | 1〜14, 24 |
気楽な | 5〜8, 10, 17, 18 |
ドラマティックな | 2, 6, 14, 20, 24 |
イメージ語に登録している色相番号の組み合わせから、モティーフ(主題)に
従って選ばれた角度の関係をもつ組み合わせを全て選び出すことにより、配
色を決定する。 また、配置問題に関して、 (1)目立つ色(色価の高い色)を小面積の部分に配色すると全体のバランスがとれる、 (2)絵の中心部に色価の高い色を置くと安定する、 といった経験則を考慮し、色の配置を決定する。 |
配色変更前原画 |