[ 研究テーマの概要 ] |
画像処理技術を応用し,画像解析などを行っています.
対象は,航空画像やWEB上の大量の画像データベースなど,多岐に渡ります.
[研究項目]
- 航空写真の画像処理による住宅地の被災地域検出法
技能は,主に口伝による伝承が行われています. その教え方は指導者によっても異なり,感覚的な情報が多いことが伝承を困難にしている現状があります. 近年では,カメラやモーションキャプチャによる伝統芸能の保存(デジタル化)が行われるようになってきましたが, 「教え方や感覚的な情報」をデジタル情報として取得することにより,さらに高度な「教え方の保存」をしたいと考えています.
そのために,指導者の視点に立ち,どのように教えているのか,どのようにデジタル化すべきか,といったことを研究しています. そして,技能の本質をつかむことで,大掛かりな装置を使わなくても「え!?そんな簡単なことでできちゃうの?」と言われるような方法を目指しています.
[研究項目]
熟練者 学習過程中期 学習過程後期 腰の高さが下がってきて,動作量に大きさや鋭さが出てきていることが波形から読み取れる
[研究対象]
- 加速度センサを用いたリズム感の可視化と学習への適用について
- 和太鼓の技能可視化(音響による「リズム感」の分析,センサによる動作分析)
- 理容ハサミの加工における職人の技能分析
[研究協力]
- こきりこ(富山県)
- ソーラン節(北海道)
- 種市海鳴太鼓(岩手県)
- さんさ踊り(岩手県)
- 理美容ハサミ加工(岩手県)
- 一般社団法人 わらび座(秋田県)
- 種市海鳴太鼓保存会(岩手県洋野町)
- 株式会社東光舎(岩手県岩手郡岩手町)
画像圧縮の標準方式であるJPEG・MPEGが利用され始めて10年が経過しました. これらは,画素を基準として,画像を信号とみなしたときの統計量に基づいて開発されたものですが, JPEG・MPEG技術をブレイクスルーするには,それとは異なる新しい画像の見方(画像モデル)の提案が必要です. そこで,画像の幾何学的特徴として構図に注目した画像モデルを構築し,画像圧縮,解像度変換,雑音除去等の画像処理への応用について研究しています.
また,画像の研究を行うにあたっては,画像を観測する人間を無視することはできません. 人間は,画像のどこを見ているのか?という問題に対して,画像のもつ特徴と人間の視覚特性の両面から研究を行っています.
[研究項目]
- 画像の幾何構造に基づいた視線特性の解析
- Wavelet変換画像に生じる符号化歪の補正
- 空間領域分割によるオブジェクト抽出
- 二次曲面による自然画像の曲面近似
- 自然画像における画像構成基本要素
- DCTに基づく画像の特徴抽出と画像符号化への応用
- 画像の曲面近似モデルによる解像度変換への応用
人がコンピュータを使う理由やコンピュータに求められる要素には、 (1)作業が効率的にできる、 (2)分かりやすく表現できる (3)使いやすい、といったものがあります。 「コンピュータを使わなければできないことを簡単に」、をキーワードに、 形状入力・操作手法について研究しています。
[研究項目]
- 不可能立体のモデリングシステム
- 三次元形状の構造入力インタフェース
人が自身の判断で行っている作業は感覚的な情報が多く、非常に複雑です。 その感覚的な情報を、数値化したり可視化したりすることで、新たな発見があるかもしれません。
そのような新たな発見による、教育・福祉分野への貢献を目指しています。
[研究項目]
[研究協力]
- 構図に基づいたデッサン描画支援システム
- 歩行リハビリ効果の定量化に関する研究
- バランス訓練支援システムに関する研究
- 盛岡市川久保病院リハビリテーション科
美術館にあるような油彩画をコンピュータを用いて鑑賞するためには,そのデータを計測・保存する必要があり, これをディジタルアーカイブと呼びます. これまでのディジタルアーカイブは,油彩画を画像とみなしていましたが,実際の油彩画には絵具でできた凹凸があり, 画像としての保存では,この凹凸の形状を記録することができません. そこで,非接触の3次元形状計測器を用いて,油彩画を3次元計測・保存し,そしてそれを鑑賞するシステムについて研究しています.
[研究項目]
[研究協力]
- 油彩画の3次元形状表現
- 福岡女学院大学人文学部表現学科 金藤完三郎教授
脳神経外科における術式検討には、CT画像・MR画像などの医用画像が用いられます。 医師は、医用画像から様々な情報を読み取ることができますが、 3次元的な構造を持つ脳の内部の情報を平面的な画像からだけでは読み取りにくい場合があります。
そこで、術式検討支援などを目的とした,脳画像からの任意領域・部位の抽出による3次元化手法、 複数画像間における連携を容易にするための画像操作インタフェースといった研究により、 3次元構造の理解を高めるための研究を行っています。
画像を用いた支援の応用範囲は広く,上記のような医師の支援に利用できる他, 患者への説明も視野に入れ,インフォームドコンセントへの応用も考えています.
[研究項目]
[研究協力]
- 頭部MR画像からの脳領域抽出
- 頭部MR画像からの脳溝抽出
- MRA-MIP画像および3D-MRI断層画像の統合表示システム
- 低解像度頭部MR画像からの病変検出・診断
- 岩手医科大学 脳神経外科